弟~PARTⅠ~
今日、4月9日は二歳年下の弟の誕生日です。実は、彼は私の最も尊敬する人物の一人です。こう言うと「変わってるね」と言われるのですが、うそ偽りのない本当の話なのです。私が彼を尊敬している点は、一つが目標達成のために倦まず弛まず尋常でない努力を続けてきたこと、もう一つはその人間性の高さです。今日は一つ目の目標達成についてお話したいと思います。
一歳年上の姉、私と弟は、幼稚園の頃から父の英才教育を受けてきました。英語、国語、算数を1日おきに1時間半ほど父から学びました。姉と私の成績はパッとしなかったのですが、弟は別格で常に優秀な成績をおさめていました。父の影響もあり、特に英語には力を入れ、小学校四年生の時から英検を受け始め、5年生のときに英検二級合格、六年生のときに一級の一次試験合格、中学一年生のときに当時史上最年少で英検一級に合格し、地元ではマスコミに取り上げられて有名になりました。しかも、天は三物を与えたようで、運動神経も抜群、ルックスもよく、二歳年上の私は非常に大きなコンプレックスを感じて暮らしていたことは言うまでもありません。今となっては笑い話ですが(^_^;)
彼が秀でていたのは語学だけではなく、むしろ数学や物理学でした。中学に入ると、高校で学ぶ数学や物理学、化学を勉強し出し、中学二年生の頃には大学の教養書を読んでいたほどです。その当時の担任の先生が、わざわざ弟の書棚を見に部屋にやってきたくらいです。片耳の聴力がほとんどないというハンデを背負いながら、彼は食事と風呂以外の1日約15時間は全て勉強に当てていました。誰が言うでもなく、自分から机に向かい朝から晩までずーっと勉強しているのです。ファミコンやおしゃれに夢中になっていた中学時代の自分とは天と地ほど差ができたのは無理もありません。
彼を突き動かしていたものは何だったのか?その原動力は何だったのか?私はどうしても聞きたくなり、彼が中学生の時に私は尋ねました。
「将来何になりたいの?」
「医者になりたい。」
医者になるには、難しい試験に受からないといけない、だから彼は勉強し続けた。私は当時、そう思っていました。しかし、最近どうもそうではなかったようだと思いました。彼は、医者になりたかったのではなく、「医者になって多くの患者さんの役に立ちたい、苦しみを少しでも和らいであげたい。」という明確なミッションを中学生の頃からもっていたのではなかったかと。それが原動力になり、強烈なモチベーションとなり彼を突き動かしていた、そのようにしか思えないのです。
その後、彼は東京大学の医学部へ進み、現在は呼吸器内科のお医者さんです。明確な目標設定と、常人ではできないたゆまぬ努力の賜物が彼の今を作り上げています。世界は違いますが、イチロー選手と彼がダブって見えるときがあります。私が、弟を尊敬してやまない理由の一つです。










